傾いた家をそのまま売るか、それともちゃんと直して売るか?すごく迷うと思います。
じつはそれって、売却依頼をしている不動産屋さんによって違ってきます。
なぜなら、そのままの状態と直した状態と、どっちが売りやすいかは不動産屋さんの得意な販売スタイルによっても異なるからなんです。
例えば、不動産屋さんの中には、建築やリフォーム系の会社とつながりのあるところも多くて、そういったところだと、かなり安く傾きを改善させられる事もあります。
そういう場合、「売却依頼をうちに任せてもらえるなら、激安で傾きを直せます」と言ってもらえることもあります。
もしくは、次の購入希望者に直接「購入後には◯◯万円でウチが直せます。安心して下さい」なんていう話もありえます。
また、とても上手な営業マンになれば、「傾きの修繕費用は、売値からすでに引いたものが今の売値です」なんて言って上手に売る事もあるんです!
また、傾いたままではとても売る自信がない不動産屋さんの場合には、直してから売ることを勧めくるのが当たり前です。
もちろん、傾き加減によっては、売る前に直しておかないと、とても売れない・・・というケースもありますよね。
そんな場合には、多少の出費は諦めて、売るための先行投資として修繕はしないとだめです。
もし、購入希望をされている方が、自分が住むためではなくて、賃貸用に家を買おうとされている場合には、家そのものの傾きは直さずに、手っ取り早く、部屋の床だけを平らに直す方法をとることもあります。
それなら、家賃を払って住む人にとっても、一生住むわけじゃないから、「数年の間なら我慢できる」という事になるんです。
壁が傾いている分、他の戸建ての賃貸家賃よりも1割ほど安い家賃で貸せば、十分に借りては見つかったりするんです。
家の傾き修正での注意点
家の傾きを直すために、土台部分の地面に巨大なクイを何本も打ち込む方法が昔からあります。
これは、家を売る前提なら避けておいた方が無難です。
このクイを打ち込む方法だと、次の購入者が家を建て替えする際に、地面を掘ってクイをすべて取り除かないと、次の家を経てられません。
これを家を売る際に説明をすると、たぶん多くの人は将来の立て替え時の費用負担が怖くなり、「無理にこの家を買わなくてもいいか」と消極的になります。
こうなれば、そう簡単には家が売れなくなります。
傾いている家を売る場合には、とにかく最初に、不動産屋さんの意見を聞いてみてください。
どこに声をかけても、直すべきだと言われたら、そこから考えればいいわけですし、もし、そのままでも売る自信があるという不動産屋さんがいれば、それが一番無難な売り方になります。