中古の家を売ろうとしている人にとっては今がまさに売りやすいチャンスと言えます。
というのもウッドショックをはじめとした建築材料の高騰やトイレや水回りなどの住宅設備メーカーが2割ほど商品価格を値上げしていることで新築住宅に手が出なくなっている人が増えているからです。
中古住宅が売れやすくなる理由をもう少しカンタンにご紹介しますね。
新築住宅が値上がりすると中古住宅が売れやすくなる理由
新築住宅が値上がりすると予算を超えてしまうために購入を諦める人が増えます。
また、予算を超えてもローンを使うから問題ないと考える人のなかにもローン審査に落ちてしまう人も増えてきます。
ローン審査に落ちる理由は、建物価格の値上がりが大きく影響していると思われます。
不動産の価値は土地価格が占める割合が大きく、ローン時の担保としての価値も土地価格を重要視されているくらいです。
理由は単純で、土地は10年後も20年後も消耗することがないので価格変動があまり関係しないからです。一方の建物(通常の木造住宅)は新築から10年もすれば価値は激減して20年も経てばどれだけキレイに保たれた建物であってもほぼ価値はなくなってしまいます。
そもそも建物の価値は減価償却費という考え方が基準となっているため、単純に築年数で価値が下がってしまうんです。そうした考え方が土地には存在しないんです。
ここで話を新築価格の値上がりに戻しますと、数年前までなら土地2,000万円・建物2,000万円で合計4,000万円で売られていた新築住宅があったとします。
それが今だと原材料の高騰や為替の影響で建物価格が500万円増えて2,500万円になっているわけです。
この2,000万円と2,500万円の差の500万円は建物に良い材料が使われたわけではない(下手したら品質低下しているかも)ので単なる支払い額が増えただけと推測できるわけです。
この事実を多くの人は知ってしまっているので今は新築住宅を購入するのは得策じゃないと考えるわけです。
ここでカギとなるのが予算オーバーで買えない人(ローンでカバーできない人)がどうするか?です。
そうです、中古住宅の購入にする人が一定数はいるということです。
中古住宅は新築と違って予算内に収まりやすいですし土地価格がそれなりの物件ならローン審査も通りやすくなります。
そうした背景から中古の家を売るなら買い手が増えている今がチャンスだと言えるわけです。
今後、仮に原材料や石油価格が値崩れをおこしたら・・・・今よりも新築を買いやすくなるので中古住宅はどんどん値下げしないと売れなくなるかもしれません。
それに新築が買える人がわざわざ中古を買うことはまずないので築年数が15年ほどでまだまだ立派な家でも建物を解体して更地にしないと売れないくらいになる可能性もあり得ます。
一般的な2回建ての木造住宅でも解体するとなれば200万円~300万円ほどかかるので負担もさらに大きくなってきます。(更地にしても売れる保証もありませんし。)
なので中古の家を売るなら建築材料費が高騰している今がチャンスだと思います。
無料・匿名で査定ができるので今売ればいくらか?まずは知ってみるところから1歩踏み出してみてはいかがでしょうか。
新築住宅が値上がりしている具体的例
代表的なものはウッドショックと住宅設備品の値上がりです。カンタンに紹介してみますね。
ウッドショックとは?
名前の通り木材のことです。日本で新築住宅に利用される木材の多くは海外からの輸入品となっています。
輸入には船便を使うわけですが、この船便が減っていることと船で利用する石油の価格高騰、それにとどめになっているのが異常な為替です。
この間まで1ドルは100円ほどでしたが今や130円まで円安が進んでいるため為替変動は1.3倍にもなっています。
単純に1億円の支払いで手に入っていた建築木材が為替変動だけでも短期間で1.3倍になっています。
それに石油価格の高騰で船便価格も値上がりしているため結果的に新築住宅の支払い額も膨れ上がることになるわけです。
じゃあ国産木材を使えば?ということになりますが、国産の場合には人件費も高いうえにそもそも国産木材は安くはないのでお得にはならないんです。
住宅設備メーカーの値上げとは?
住宅にはTOTOやYKKなどの有名なメーカーが必ず関係をしています。それらの日本メーカーも海外で製造をしていたり原材料は海外からの輸入に頼っているために製造の前段階ですでに値上がりの影響を受けていることも多いです。
最近だとLIXILが2割ほどの値上げを決めたというニュースも耳にしました。
家のなかをざっと見渡しただけでも窓・扉・ガラス・サッシ・空調・トイレ・洗面台・キッチンなど複数のメーカーが関係をしています。
そしてそれらのほぼ全社が輸入との関係があるため原材料の高騰だけでなくまたしても為替の影響も大きく受けているわけです。
まとめ
- 木材高騰や設備の原材料、石油価格の高騰が値上がりの原因
- 新築住宅の材料費の高騰で新築を買えない人が増えている
- 建物価格が値上がりしてもローンの担保価値はそれほど増えない
- 新築派の人のなかで一定数が中古住宅派に切り替わる
- もし原材料の高騰から値下がりに転じたら中古住宅は値下げしても売れづらくなる
大事なことは、家は1年ごとに確実に価値が下がるということです。
今は中古住宅を売るのにチャンスだとご紹介しましたが、ここでのんびりしていると1年後にまだ中古が売れやすい時代のままだったとしても単純に築年数が1年増えた分だけ売値は下がってしまいます。
中古の家が売れやすい波が来てる時に1日でも早く売りに出す、これに尽きます。
ただし中古住宅の売却は家(構造や立地や価格帯)と相性が良い不動産屋さんに売却相談しないと失敗(大損)します。
本来の相場より多少安く売られて損するならまだマシで、下手したら2~3年間も売れずに長くストレスを感じたあげく想像を遥かに超える激安で売られてしまうことです。
まずは大手の不動産査定サービスを利用、最高値で売れるならいくらか?それはどこの不動産屋に頼めばいいのか?を把握すれば大丈夫です。